小児期発症の慢性疾患を持つ患者さまが成人期を迎えるにあたり、本来の持てる能力や機能を最大限に発揮でき、その人らしい生活を送れることを目的とした支援をいいます。
患者さまが社会においてその人なりに自律・自立した成人になることを目的に、「医療」だけでなく、「健康」「福祉」という広い視点から提供されます。
医療に加えて生活全般に関わるセルフケア及びその意思決定を保護者の方から患者さま自身のものとする支援の必要があるといわれています。
成人移行支援においては、常に患者さまの意思及び自己決定が尊重され、支援プロセスそのものは患者さまとそのご家族さま中心で進められる必要があります。
ヘルスケアの移行の支援だけでなく、就学・就労も含めた自律・自立した成人になることを目的とした支援が必要といわれています。
移行期医療とは
小児期発症の慢性疾患を持ち患者さまが小児期医療から個々の患者さまに相応しい成人期医療への移り変わりに対して提供されるべき適切で調質な医療といわれています。
トランジション(移行)とは
小児期発症の慢性疾患を持つ患者さまが小児を対象としたヘルスケアから成人を対象とするヘルスケアへ切れ目なく移る計画的、継続的、包括的患者中心のプロセスといわれています。
(賀藤均,位田忍,大塚亮,他.日本小児科学会移行支援に関する提言作成ワーキンググループ委員会報告 小児期発症慢性疾患を有する患者の成人移行支援を推進するための提言.日本小児科学会雑誌 2023; 127: 61-78.)
・「若年性特発性関節炎患者支援の手引き」
https://www.ryumachi-jp.com/general/jia-guide/
・「小児腎領域の希少・難治性疾患群の全国診療・研究体制の構築」
https://pckd.jpn.org/transition/index.html
・「小児期発症慢性疾患を持つ患者のための成人移行支援ガイド(Ver1.1)(小児期発
症慢性疾患をもつ患者のための移行支援・自立支援情報共有サイト)」
https://transition-support.jp/download/show/11/成人移行支援コアガイド(ver1.1).pdf
・「移行期医療に関する主要6要素とは(小児期発症慢性疾患をもつ患者のための移行支援・自立支援情報共有サイト)」
https://transition-support.jp/ikou/six_core2